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はぴらき合理化幻想

海外3年/西成ドヤ2年/沖縄2年/事故物件で寝袋3年目、ミニマリスト10年目でダンボール2箱の持ち物と保存食で大阪に定住中。

引越し業者に荷物を壊されたり失くされたりに備えるなら引越し費用は後から支払う方がいい

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引越し費用を先払いしようが後払いしようが同じ金額なら、後払いの方がいい。物損や紛失などの事故が発生した時に交渉で使えるカードが増えて若干有利だからだ。払ったお金を取り戻すよりも、払うお金を少なくする方が簡単。

引越し業者で1年間働いた者として

何のスキルもない者がアルバイトで引越し作業をし、肉体的にも精神的にもきつい状況でミスを完全に無くせるわけがない。詳細は次のページで確認できる。

引越し業者はブラック企業、きついアルバイトを1年続けた地獄の日々を振り返る - はぴらき合理化幻想

前提:ルールと物損の頻度

国土交通省がルールを決めている

国土交通省は、引越し業務に関する細々としたルールを「標準引越運送約款」で告示している。次のページでその内容(PDF)を確認できる。

引越し業者は原則としてこの約款(ルール)を守ることになっている。トラブルを防ぐために国が用意したルールだからね。そのルールの22番目に次のとおり書かれている。

第二十二条 当店は、自己又は使用人その他運送のために使用した者が、荷物の荷造り、受取、引渡し、保管又は運送に関し注意を怠らなかったことを証明しない限り、荷物その他のものの滅失、き損又は遅延につき損害賠償の責任を負い、速やかに賠償します。

つまり、「不可抗力や客側に落ち度がない限りは弁償します」ってことだ。客が中身を正直に申告して荷造りをしっかりしていれば、通常は客側に落ち度は発生しない。

市民のための消費者契約法

物損や紛失はわりと発生する

テレビやタンスなどを落として明らかに壊してしまえば素直に弁償されることが多い。引越し業務に落ち度があったのは決定的だから言い逃れできない。

作業員のミスで損害が発生すると引越し業者(会社)が弁償すべきだが、会社によっては次のとおり作業員に賠償させているところもある。それだけ物損がたくさん発生しているのがよく分かる。

約40万円という月給の魅力で入社希望者は絶えないが、会社から借金を背負って辞めていく社員が少なくないという。引っ越しの仕事で発生した損害の賠償費用を社員が引き受けるシステムがあるためだ。

「アリさんマークの引越社」 ミスした社員にカネ請求の実態│NEWSポストセブン

人生さだかやない: 赤井 英和

小さな傷だと交渉にもつれ込むかもしれない

交渉してくる理由

上述のとおり、明らかに壊してしまえば弁償されやすい。物が使えなくなれば客の生活に支障がでるのが明らかだしね。弁償しなければクレームは必至だ。

しかし、ちょっとした引っかき傷が発生した程度だと、引越し業者は見て見ぬふりや交渉で何とかしようとする場合がある。使用上問題ないし、客によっては気づかない人・気にしない人・大目に見てくれる人がいるからだ。

引越し業務を依頼するときの契約で、たとえば「傷がつくかもしれません。その際はご容赦願います。」というような項目が存在していてそれに同意していたのなら、客側は文句を言いにくい。

しかし、通常はそのような項目は存在しない。なぜなら上述のとおり標準引越運送約款には「ミスしたら弁償します」と書かれているからだ。それでもなぜ見て見ぬふりや交渉をしてくるのか。

社内での評価が下がるのを避けるためというのもあるし、上述のとおり損害が発生すると作業員が自己負担する場合があるからだ。一作業員としては、客に一方的に泣いてもらうのが一番理想的な解決方法だが、そんな寛大な客は少数派だ。

客側の自己防衛として、まずは傷を付けられたのをごまかされないようにすることが重要だ。事前に次の手順を踏むのもありだ。

傷を認めさせるために

引越し作業が始まる前に、作業員に家財道具のどこに傷があるかを指摘してもらい、その部分だけにしか傷がないのを一緒に確認しておくとよい。後からどこを指摘されたのかを確認しやすいようにデジカメで撮影しておくと便利だ。「家族の中に傷にうるさいのがいるのでそいつを納得させるために撮影している」と言うのもありだ。

あまりにも数が多いとやってられないので、段ボール箱に入っていない大きな家具や家電だけに留めるのが現実的なところだ。

引越し作業が終わってから、作業員が指摘した部分以外に傷があれば引越し作業でできた傷だと分かる。極論で言えば、たとえそれが引越し作業前から存在していたとしても、作業員が事前に指摘しなかったのなら弁償の対象になるかもしれない。

客が嘘をつくのはいけないが、事前に客も作業員も見つけられなかった傷が事後に分かったのなら、事前に傷を見つけられなかった作業員の落ち度と考えられるだろう。

どついたるねん - 赤井英和

損害賠償の仕方

引越し業者が傷つけたのを認めると、どのように賠償するかが次のテーマとなる。

作業員がその場で修復を試みる

タンスや床の傷であれば、「かくれん棒」というグッズで修復すると傷がどこにあったのか分からないくらいにまで回復できることがある。ベテラン作業員は修復もベテランなんだと驚いたものだ(それだけ物損してry)。

かくれん棒

修理業者に修理を依頼する

新居室内の壁紙に引っかき傷を付けてしまったり、家具に深めの傷を付けてしまったりすると引越し作業員では対応しきれない。その場合は別途修理業者に依頼することになる。

修理せずに、引越し代金から値引きをする

修理に時間がかかるのを客がこころよく思っていない場合など、引越し代金から値引きすることで解決を図る場合がある。

客によっては修理されるよりも、これを口実にして引越し費用を値引きされる方が好ましいと考える人もいる。値引き額を大きくするためには、作業員が会社に報告する時にきちんと説明できる理由を作ってあげることが大事だ。

客のキャラ/年齢/駆け引きの仕方といった個人個人に依存する部分ではなく、万人に使える方法を紹介する。それは、引越し代金を先払いするのではなく後払いにしておくことだ。(当然ながら、後払いに対応していない業者では困難だが。)

一度支払ったものを返金させるよりも、これから支払うものを値引きされる方が簡単だ。作業員の立場になれば、受け取ったお金を後から一部返金したと言うよりも、まだ代金をもらってなかったので受け取り時に値引きして対応したと説明する方がしやすい。

ただし、後払いにすると最初の見積もり時には計算に入っていなかったオプション料金などを後から請求されて、見積もりの時よりも多く請求されることもあるので一長一短だ。

弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術

まとめ

いくら引越しのプロとはいえ、その実態はアルバイト初日の学生ということもあり得る。そういう人たちが混ざったチームで物損や紛失なく完璧に業務をこなしてもらえるとは限らない。有事の際にどのように対応するかをあらかじめ考えておく方がスムーズに対処できる。

てすとてすと