ゴキブリと寝るマレー鉄道寝台列車でバンコクからハジャイまでの体験日記(バタワースへの途中)
以前にマレー鉄道を利用した時にもう2度と利用しないと思っていたが、経済的な理由によりまた乗ることになった。以前に乗車した時との比較を時折交えながら、まずはハジャイまでの様子を振り返る。
概要
2014年12月25日、バンコクのフアランポーン駅で列車に乗り込み、夜は座席を寝台へ変形させて就寝。目的地バタワースの途中にあるハジャイまでに列車内で体験したことを時系列に沿ってまとめた。
なお、ぶれた写真が多い理由は列車が揺れていたため筆者のスキルでは上手く撮影できなかっただけであり他意はない。
乗車前後や車内設備
乗車前後の様子や車内設備については次のページで確認できる。
バンコクのフアランポーン駅からバタワース(ペナン)行きマレー鉄道寝台列車に乗車前後のチェックポイント - はぴらき合理化幻想
マレー鉄道寝台列車の座席/荷物置き場/電源/トイレ/洗面台/シャワーなどの車内設備 - はぴらき合理化幻想
出発:フアランポーン駅を定刻に
フアランポーン駅を定刻の14:45ちょうどに出発した。これは意外だった。2008年の乗車時は、出発後すぐに引き返すという謎の往復を繰り返し、結局16時頃に出発したからな。
出発後8分でスラム街のような景色が見えてきた。
ゴミがあふれている。日本で唯一暴動が起こる街の西成よりも悪臭がひどそうだ。
写真39枚、2年住んだ大阪西成釜ヶ崎あいりん地区の日常、道で寝てるやつは大体友達 - はぴらき合理化幻想
15時過ぎ:途中の駅で売り子が乗り込んできた
出発から30分経って駅に停まった。売り子がすぐに乗り込んできた。どういうわけか筆者の前の席に座って売り込みされた。
他の乗客にはない特別な接待を受けたが1つ60バーツとのことで購入せず。足元を見た価格設定だ。お返しに足元を撮影しておいた。
15時半:検札
出発から1時間近く経って検札。チケットの内容を確認して何かメモしていた。
17時過ぎ:売り子から食べ物を購入
出発から3時間半、駅に停まった時に入ってきた売り子から食べ物を購入した。ハンドメイドと思われる竹の短いお箸付き。
中身が分からなかったが10バーツと言われたので購入。ご飯類だと思っていたが麺類だった。おいしくもまずくもなく腹の足しになったという感じだ。
ちなみに、2008年も同じように何か分からずに10バーツで購入し、フタを開けて麺類と初めて知ったという同じ体験をしていた。2008年の記録を見て思い出した。
しばらく眠る
食事後ということもあり眠たくなってきたので1時間ほど眠った。前の座席に人がいないのでスペースを有効活用した。
長身でも夜行バス旅行で快適に過ごす方法や寝方のコツ、最小限の便利グッズや必需品持ち物 - はぴらき合理化幻想
18時過ぎ:ペチャブリ駅を出発してベッドメイキング
出発から4時間半、PHETCHABURI駅に着いた。
ちなみにGoogleマップで鉄道利用時の時間を表示できなかったが、自動車だと距離130kmで1時間半で来れるようだ。ペナンまではまだまだ遠い。
詳細図
広域図
18:21、PHETCHABURI駅を出発し、気がつけば前の方の座席からベッドメイキングが始まっていた。
車掌が早業でシートをベッドへと変えていく。ベッドメイキングのプロは凄いな。匠の技だ。
18:40、筆者のシートもベッドになった。枕の手前にあるのはビニール袋に入ったブランケット。
筆者の真上のベッドもベッドメイキングされたので、その内に誰かが乗ってくるんだろうな。シートベルトみたいなのは上段からの転落防止用と思われる。
19時過ぎ:ベッドでパソコン作業
自分のベッドのカーテンを閉めパソコン作業を開始した。備え付けのライトがないので持参したLEDライトが大活躍。撮影時のフラッシュのせいで下の写真では明るそうに見えるが、実際はかなり暗い。
絶対おすすめ!長期海外旅行の持ち物に小型懐中電灯(LEDライト)を入れるべき - はぴらき合理化幻想
ちなみに、枕で見えないがベッドとパソコンの間には自作パソコンスタンドを折りたたんだ状態で使っている。
ノートパソコンスタンドを簡単自作で肩こり/猫背/腰痛/熱暴走対策に! - はぴらき合理化幻想
ブランケットは洗濯済みをアピールするためにビニール袋に入っているのかな。
時計とメガネを置く場所が手近なところになかったので、ペットボトルに時計を引っ掛けてそこにメガネを引っ掛けた。我ながらナイスアイデア!
20時前:就寝
PC作業を30分ほどで終了しすぐに寝ることにした。列車の揺れがそれなりにあるので、パソコン作業は能率が悪かったのだ。他の乗客はカーテンを閉めておらずまだ寝るような雰囲気ではなかった。
ブランケットだけでは少し寒かったのでリーフツアラーを上に掛けた。なお、筆者は180cmを超える長身なのでベッドの対角線上でないと足を伸ばせない。ちょうどいい棒があったのでLEDを引っ掛けた。
リーフツアラーは防寒もできて旅行に便利!薄く大きな速乾バスタオル - はぴらき合理化幻想
リーフツアラー(REEF TOURER) 超うす旅行用速乾バスタオル
LED懐中電灯とディフューザーと洗濯バサミで吊るすランタンを自作 - はぴらき合理化幻想
23時半:目が覚めてプロの本気を見た
23:31、目が覚めたのでトイレに行こうとして気づいた。乗客が全員寝ていてカーテンがすべて閉まっていた。話し声もまったくしない。いい乗客に恵まれたものだ。
洗面台の対面で車掌が眠っていた。ブランケットを5段積んでスーツケースの高さに合わせてベッドを作成していた。さすがはベッドメイキングのプロ。袋入りブランケットの有効活用がすばらしい。
眠れる資材を有効活用するために、これからは歴史で稼ぎなさい!
この車掌なら、筆者が編み出した封筒型寝袋を着込んで防寒対策するという技を理解してくれそうだ。
寝る/敷く/着ると大活躍!布団や暖房なしでも封筒型寝袋2枚で寒い冬を乗り切れる! - はぴらき合理化幻想
以下、グロ画像注意!
深夜:食料を入れていたビニール袋にゴキブリ
トイレに行ってから再度眠ろうとしたが眠れず。1時間ほど経過してから未開封のクッキーを食べようとしたら、それを入れていたレジ袋にゴキブリが侵入していた。クッキーを素早く取り出し、生け捕り成功。
ちなみに、ゴキブリがレジ袋内を元気よく走り回っていたが、パシャパシャと音はしなかったのでよかった。
翌日7時:CHA-UAT駅到着
出発から16時間経過してCHA-UAT駅に停まった。CHA-UATの読み方は不明。この駅に着くまでに他の駅にも数カ所停まったが、筆者が眠っていたり看板の写真を撮れなかったりで詳細不明。
車だと距離810kmで10時間ほどとのこと。
CHA-UAT駅でも売り子が入ってきて、筆者はチキンの唐揚げを売り込まれた。普段なら寝起きでも食べられるが、列車に乗車中なので油物だと気分が悪くなるかもしれないし見送った。
9時半:ハジャイ駅到着
出発から19時間ほど経過してハジャイ駅に停まった。タイ南部では最も大きな都市なんじゃないかな。「ハートヤイ」と書かれていることがあるが、タイ人やマレーシア人は「ハジャイ」と発音している。
車だと距離940kmで11時間40分。
2008年にマレー鉄道寝台列車を利用した時は12時にハジャイに着いた。今回は9時半到着で当時よりも早いペースだが、定刻のマレーシア時間12:55にバタワースに到着できなさそう。最初から期待していないが・・。
10時:ベッドを片付けられた
シートに戻すよりもベッドの方がいい。筆者はベッドのカーテンをずっと閉めていて、まだ横になっていた。他にも同じような乗客がいるだろうと思っていたら、筆者だけしかいなかった。
筆者としてはバタワースまでベッドのままにしておきたかったが、ハジャイを出発してからついにベッドを片付けられた。
実際は、自分から車掌に話しかけて片付けてもらったんだけどね。
まとめ
乗車中にゴキブリを時々見ていたし、未開封とはいえ自分の食料周辺にゴキブリが侵入していたのはやはりいい気分はしない。遅くとも2008年からゴキブリがいたわけだし、今後も駆除されないんだろうな。